相続税の対象になる人の割合は実際にどれくらいいる?
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相続人から遺産を相続した際に課税することとなる”相続税”。
”基礎控除額”を下回っていれば申告する必要のない相続税ですが、一体どれ程の人が支払い対象となっているのか気になる方もいるのではないでしょうか。
本記事では、相続税支払いの対象となる人物の割合と、実際に税負担をする際にかかる割合についてお伝えします。
目次
1.12人に1人が対象になる?!
『成長と富の創出の好循環』を可能とするため、2013年に税制改正が行われました。
これにより、従来の税制度が見直され、
①「5,000万円+1,000 万円×法定相続人数」から、
「3,000 万円+600 万円×法定相続人数」へ引き下げ
②最高税率を50%から55%へ引き上げ
など、税率構造の根本的な改善が図られています。
(出典:自由民主党 公明党「平成25年税制改正大網」)
この法改正によって、2015年以降の相続については基礎控除額が40%も下がることとなりました。控除額の減少に伴い、相続税申告対象者が増加する事態となっています。この増加の様子を示したものが、法制後、国税庁が一般向けに公表した調査資料です。
相続税の申告・納税が必要である対象の程度を示す課税割合は、2014年度では4.4%でしたが、2015年の改正後には8.0%と約2倍にまで上昇し、急激な増加傾向を示しています。その後の2016年には8.1%、2017年には8.3%と、割合は依然として増えつつある状況です。
同様に、課税対象被相続人数も、2014年には5万6,000人であったものが2015年には10万3,000人にまで増加しました。
(出典:国税庁「平成29年分の相続税の申告状況について」)
被相続人数も全体として見ると緩く増加する傾向にあります。課税対象者の大幅な増加によって、実に12人に1人が申告義務を負うこととなったことが分かります。
現在、首都圏では不動産価格が高騰しています。
その背景には、2020年開催予定の東京オリンピックに向けた、建築需要の高まりがあると予想されています。
首都圏に不動産を所有している場合、課税対象者は益々増える見込みとなっています。
この傾向は、法改正後暫くは維持されるだろうとの予測もされています。
2.相続税の税率は累進課税
日本での相続税率は国によって定められており、受け継ぐ遺産額が多いほど上昇します。遺産額が増加するにつれて税率も上昇するこの制度を、”累進課税”と呼びます。
累進課税には2種類が存在します。
①一定額を超えた際、全体に税率をかけるもの
②一定額を超えた際、超過したものにだけ税率をかけるもの
わが国では、②の方式が採られており、これを”超過累進課税”と呼んでいます。
その性質上、高所得者により大きな負担がかかるようになっており、貧富の格差を抑えられるメリットがあります。一方で、「一定額を超えると課税される」ため、労働者の働く意欲を低下させるといったデメリットも存在します。
累進課税によってかけられる税率は、あらかじめ国によって”速算表”と呼ばれる表に纏められています。
(出典:国税庁「No.4155 相続税の税率」)
どれ程の相続税を負担することになるのか調べる場合、この速算表にある税率を参考に計算を行います。
3.実質的な相続税の負担割合
相続税の申告・納税対象となるのは、基礎控除額が正味の遺産額より上回っている場合です。
控除額以内であれば、申告・納税義務は発生しません。
それでは、実際に納税義務が生じることとなった場合、どれ程の税を支払うことになるのでしょうか。
相続税の負担割合は、同じ相続にかかる者の間でも異なります。
そもそも、相続する遺産の額に違いがあるため税額も変化するという訳です。
相続税の計算をする場合、まずは全員が法定相続分で財産を引き継いだと仮定しましょう。
次に、各々が引き継いだ財産額に応じて速算表を用いて税額を計算し、結果を合算します。
その後、算出された額を各人が取得した財産額に応じて割り振り、負担額を計算します。この際、基礎控除の他に、”配偶者控除”など他に利用できる制度があればあらかじめ差し引き、計算しましょう。
4.複数人で分担する場合
法定相続人が1人ではなかった場合、財産を分けずに全員で共有する方法が存在します。
これを”共同相続”と呼びます。
この場合、”人毎”ではなく”全員で”納めるべき相続税の総額を計算します。
その後、相続割合に応じて、各々分担された相続税を負担することとなります。
5.おわりに
2015年に行われた”税制改正”によって、相続税を負担すべき人が大幅に増加した現在。
不動産価値の高騰も相まって、今後も課税対象者は増えると予測されています。
法改正以前は対象外であった方は、今一度自身が課税対象となっていないか確認をしておきましょう。
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