暦年贈与で相続税対策する際の注意点を徹底解説

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暦年贈与で相続税の対策をすることは、相続税の対策としては一般的な方法です。

税金を払いたくないわけではありませんが、抑えられるなら抑えておきたいというのが当然の心理です。

相続税を不必要に払いすぎることなく、抑える所は抑えるために暦年贈与を用いた相続税対策の方法について詳しくご説明いたします。

 

 

目次

1.暦年贈与とは?

2.暦年贈与は毎年110万円まで

3.相続発生から3年以内の贈与は相続税がかかる

4.計画的な贈与は避ける

5.おわりに

 

暦年贈与で相続税対策する際の注意点を徹底解説

 

1.暦年贈与とは?

暦年贈与とは何かを知っておくために、まずは暦年贈与に関連する語句である暦年課税について知っておきましょう。

暦年課税とは、1年間の間に得た贈与財産に対して課せられる課税のことです。

この場合の1年間とは、1月から12月のことを指します。

 

この暦年課税の対象となる贈与のことを暦年贈与と呼びます。

1年を数える際は、4月から数える年度ごとの数え方と1月から数える数え方があります。

4月からの数えではなく、1月から12月までを数えるため、暦年という表現をするのが暦年贈与です。

 

2.暦年贈与は毎年110万円まで

暦年贈与は、そのすべてが課税されるわけではないです。

これには非課税枠があり、それが毎年110万円までと定められています。

また、この時にかかる贈与税は、贈与を受けた側が支払わなければなりません。

贈与した側ではなく、受けた側に納税義務があるため、覚えておきましょう。

 

年間110万円の基礎控除となる範囲を超えた場合、超えた分のみが課税の対象となります。

つまり、贈与者が3人の受贈者にそれぞれ100万円ずつ毎年贈与した場合、5年後にはそれぞれに500万円、計1,500万円という金額を贈与することができますが、この金額に関しては贈与税の基礎控除の範囲内で贈与することができるのです。

 

また、この基礎控除額については、贈与者ではなく、受贈者の控除である点にも注意しましょう。

受贈者が3人の贈与者からそれぞれ100万円の贈与を受けた場合、それぞれの贈与者は110万円を下回る金額の贈与をしていますが、受贈者が受け取る贈与額は300万円です。

そのため、110万円を超える190万円に関して、受贈者は贈与税を支払わなければならないのです。

 

3.相続発生から3年以内の贈与は相続税がかかる

この基礎控除の仕組みを利用して、毎年110万円を下回る金額の贈与を繰り返し、相続税対策をされる方は少なくありません。

この基礎控除を利用した相続税対策をする際の注意点は、贈与者が亡くなられた場合、亡くなる前3年以内の贈与に関しては相続税の対象となることです。

*令和5年度の税制改正により、亡くなる前7年以内の贈与が相続財産に加算することになり、令和6年の贈与より段階的に適用されます。

そのため、この方法を用いて相続税対策を行う際は、なるべく早いうちから行っておくようにした方が良いでしょう。

 

4.計画的な贈与は避ける

また、計画的な贈与であるとみなされやすい贈与の仕方は避けておく必要があります。

具体的に言うと、毎年お正月に100万円を贈与していた場合、初めに贈与する金額の合計ありきでそこからの逆算で分割しての贈与を行っていた可能性があるとみなされることがあります。

 

このように毎年同じ金額を同じ日に贈与する方法を連年贈与と言います。

連年贈与は暦年贈与と異なり、課税の対象となります。

連年贈与は、贈与を行う期間の初めもしくは最後に全贈与額分をまとめて課税の対象としています。

 

そのため、何年に分けて贈与をしたとしても、控除される金額は110万円のままです。

連年贈与とみなされることのないよう、注意しながら行いましょう。

また、連年贈与を行う際には、贈与契約を結んだうえで銀行など公的な証明が可能となる機関を通して行うようにしましょう。

 

5.おわりに

暦年贈与とは何なのか?

暦年課税とは何なのか?

暦年贈与で相続税対策をする際にはどのようなことを注意すればよいのか。

などをご説明してまいりました。

 

これには基礎控除があるため、この基礎控除を利用しての節税をしない手はありません。

贈与したい方がいらっしゃるのであれば、なるべく早い段階から暦年贈与を行い、税金を不要に多く収めることのないようにしましょう。

 

 

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