中小企業の経営者に聞く「外国人を雇用する理由」とは?
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目次
近年、中小企業においても多くの外国人雇用が見受けられます。
2019年3月の近畿経済産業局の調べでは、2014年~2018年の4年間の間で全国規模では67.2万人増、関西では8.6万人増と、どちらも2倍近くに増加しています。
ではなぜ中小企業の多くが外国人を雇用するのでしょうか。そこには日本人労働者の確保が難しくなっている現状がまずあるようです。
日本人労働者の確保は難しい?その3つの要因とは
【原因① 少子高齢化】
内閣府の調べでは65歳以上人口は総人口の27.7%となっております。また、2040年をピークに高齢者の割合が拡大していくと予想されています。このような影響が中小企業への就職状況悪化や後継者不足へ繋がっていると考えられます。
【原因② 働き方の変化】
直近10年~15年の間にIT産業の急激な成長と同時に働き方、就業のあり方にも大きく変化があったと考えられます。特に現在の若者(20歳~25歳)が働く上で重要視するもののキーワードとして下記の3つが挙げられます。
・時間や場所にとらわれない働き方(テレワークなど)
・ワークライフバランス
・SNS等の身近なコミュニケーションツールの活用(スラック、インスタグラム、YouTube等)
このような働き方は近年急激に増え、注目を集めると同時に就職希望者の間でも広まったと考えられます。
【原因③ 人口減少と働き方の多様化】
先述のように、IT産業の拡大によりそれまでの「お金を稼ぐ=企業又は現場で働く」といった考え方から、「お金を稼ぐ=個人のスキル・アイデアをキャッシ化する」(YouTuberやインスタグラマー)へと変化しつつあります。
このように個人の情報発信ツールの増加や、個人のスキルの向上により、固定の企業に従事するのではなく、フリーランスで収入を得ている人も年々増えています。まだ人口的には少ないですが、一昔前に比べて日本でもこのような働き方・考え方が認められつつあるのは事実です。
このように、日本人労働人口の減少と働き方の多様化が、中小企業の人手不足の原因の根底にあるのではないでしょうか。
中小企業の経営者に聞く、外国人を雇用する理由とは?
上記の理由を踏まえて、ではなぜ中小企業は外国人を雇用するのでしょうか?実際にいくつかの企業にヒアリングを行うと、次のような理由が見えてきました。
【Q.なぜ外国人を雇用又は雇用を検討しようと考えたのですか?】
・同業者、親会社が外国人を雇用し評判が良いから。
・人材の確保が厳しい。
・採用してもすぐに転職又は離職してしまうから。
この3つが外国人の雇用を検討・採用するうえで最も多く寄せられた意見です。
特に「人材の確保が厳しい」という理由は非常に深刻な問題です。民間企業で中途採用や新卒採用を依頼すると求人広告費で1社あたり約150万~300万円、1名採用するのに約30万~60万の費用がかかると言われています。決して安くはないコストをかけたにかかわらず企業が望む人数を確保できないという話もよく耳にします。
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外国人を雇用するメリット・デメリットは?
さらに外国人雇用のメリットやデメリットについてもヒアリングを行いましたところ、次のような意見が多く寄せられました。
【メリット】
・求職者を確実に確保できる
・真面目で日本の先進的技術を学びたいという前向きな人材が多い
・比較的年齢の若い人材を確保できる
【デメリット】
・言語(細かいニュアンス、専門用語等)・文化・風習の違い
・日本と祖国との労働法の違い
まずメリットで挙げた「真面目で日本の先進的技術を学びたいという前向きな人材が多い」という点に関してです。現在、主にティグレでは外国人技能実習制度を取り扱っておりますが、受入れを行った企業又は個人事業主様から「非常に前向きに仕事へ取り組んでいる」「仕事だけではなく日本語への学習意欲が高い」等の意見を多く頂戴しています。
次にデメリットですが、やはり最も多いのは言語や文化・風習の違いによるコミュニケーションの問題です。各現場で細かいニュアンスの違いは業務上での事故やケガ、場合によっては人間関係の悪化につながります。言語や育った環境の違いを理解し、ゆっくり少しずつ関係性を深めていければこういったリスクを下げられるのではないでしょうか。
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