「働き方改革」を通じて

本記事は、執筆時の情報を元に掲載しております。最新情報とは一部異なる可能性もございますので、ご注意ください。 

 

「働き方改革」という言葉は、今やテレビや新聞、インターネット等で頻繁に見聞きするようになりました。安部内閣は働き方担当大臣を設置し「働き方改革実行計画」を進めており、働いている人やこれから働こうとしている人の健康が確保され、ワーク・ライフ・バランスがより一層実現できる社会を目指し取り組んでいます。

 

そのためには経営者と労働者が一体となってこの「働き方改革」に取り組むことが必要となります。

 

改革に取り組んで成功しているのは大企業ばかりだと思いがちですが、これまで働き方改革に取り組んだ企業の事例がたくさん公表されており、中小企業でも成功している事例もたくさんあります。その中で共通して多くみられるのが、経営者や管理職、人事担当等が従業員を啓発し、働き方や休み方に対する意識を変えることに加え、ワーク・ライフ・バランスの取り組みに対する意義や決意、目標を経営トップが発信し、全従業員に共通認識を持たせる努力と工夫をしていることです。

 

共通認識を持たせるとともに、従業員に対して会社の取り組みとして行うことの中に、時間外労働の削減・有給休暇の取得促進、非正規雇用の処遇改善による多様な働き方の普及、適正な労働条件下での生産性の向上、女性・若者・高齢者等の活躍促進のための社内体制の整備などがあります。

 

このような取り組みは、労務管理の専門家として社会保険労務士が深く携わることができ、労働局と社会保険労務士会が連携し、「働き方改革」を推進していく都道府県もあります。

 

また平成30年4月からは、本格的に有期契約労働者の無期転換ルールの導入が始まります。また、非正規社員の待遇改善を図る「同一労働同一賃金」に向けたパートタイム労働法などの改正が予定されています。社労士として「働き方改革」の推進も含め、労務管理を通じ経営者と労働者と社会全体に貢献できるよう取り組んでいきたいと思います。

 

【社会保険労務士  森岡 優也】

おすすめ記事