借入金と相続対策 借入金についてのうそ・ほんと

本記事は、執筆時の情報を元に掲載しております。最新情報とは一部異なる可能性もございますので、ご注意ください。

 

相続の際に、借入金があることを知ることもあるでしょう。

借入金がある場合はなるべく相続をしたくないと考える方もいらっしゃるかもしれません。

借入金がある場合の相続では知っておきたいことがいくつかあります。

借入金がある場合の相続対策にはどのような対応をすればよいのかを本記事ではご案内いたします。

 

 

目次

1.借入金とは

2.借入金の相続をする場合

3.借入金の債務控除

4.借入金がある場合には確認書類が必要

5.おわりに

 

借入金と相続対策 借入金についてのうそ・ほんと

 

1.借入金とは

借入金とは、必要な資金を借り入れる資金調達方法のことで、返済義務を有し期限や利子などの取り決めがあることがその特徴です。

借入先は、企業や個人の他、金融機関などもあります。

借入金はその借入期間によって大きく二つの種類に分類されます。

短期借入金と長期借入金の二種類に分けられ、長期借入金となると数十年単位での借り入れとなることもありそういった場合は相続に絡んでくることも少なからずあります。

 

2.借入金の相続をする場合

借入金の相続をする場合、まず、するべきことは借入金の金額を確認することです。

どのような金額であっても必ず返済しようという強い意志を持たれている方であっても、その金額が十万円なのか十億円なのかでその決意が変わる可能性はゼロではないでしょう。

そのため、自分の立ち位置を明確にするためにも、金額は明確に知っておいた方がよいのです。

 

金額を知った後は、その借入金に対してどのような立場をとるのかを決めましょう。

借入金に対しての立場・行動としては以下のようなものがあります。

 

相続放棄、限定承認

借入金の相続をしない、もしくは一部のみ相続をするという選択をする場合、相続放棄もしくは限定承認を選ぶことになります。

相続放棄は、すべての相続を放棄する手段です。

債務も資産も含め、相続内容のすべてを放棄するのが相続放棄です。

相続の開始から三ヵ月以内に裁判所に届け出をすることによって、相続放棄を行うことができます。

 

限定承認とは、資産を相続しその範囲内で債務を相続することができる手段です。

あまりにも多すぎて相続をすることがためらわれる場合であっても、限定承認であれば借入金の相続が返済可能な範囲内に限定されます。

こちらも相続放棄同様、相続の開始を知った時点から三ヵ月以内に裁判所に届け出をすることを忘れないようにしましょう。

 

 

3.借入金の債務控除

借入金はその債務を控除することが可能になります。

ただし、すべての債務が控除できるというわけではなく、被相続人が亡くなられた際に確実に債務として存在していたと認められる債務のみです。

 

債務控除(相続・遺贈によって取得した財産の全て)を受けることができる人には条件がありますので、下記条件を理解しておきましょう。

 

・相続、遺贈の際に日本国内に住所を持っていること。

 

もしくは、

 

・相続、遺贈の際に日本国内に住所を持っていないが、下記のいずれかの条件に当てはまること。

 

日本国籍を有していて、なお、かつ相続開始より10年以内前に日本国内に住所をもっていたことのあること。

 

4.借入金がある場合には確認書類が必要

借入金がある場合には下記の確認書類が必要となりますので、借入金がある場合には知っておきましょう。

 

・請求書

・借入金の残高証明書

・金銭消費賃貸借契約書

 

これらの必要書類はいずれも取扱金融機関によって交付をうける必要があります。

 

5.おわりに

借入金とは何なのか、借入金の相続はどのようにすれば良いのか、債務控除とは一体何なのか?

借入金と相続税についての様々な事柄を説明してまいりました。

借入金が既にある方やその相続をするかもしれない方は本記事の内容を知っておくと相続の際にも慌てることなく対応できるでしょう。

 

 

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