新型コロナ対策で無担保・無利子・3年間返済なしの融資が可能に

本記事は、執筆時の情報を元に掲載しております。最新情報とは一部異なる可能性もございますので、ご注意ください。

 

新型コロナ対策では、日本政策金融公庫の融資制度がいち早く対策され、多くの事業者に利用されています。

日本政策金融公庫が実施する「新型コロナウイルス感染症特別貸付」と、さらに「特別利子補給制度」を併用することで無担保・無利子・3年間返済なしの融資を受けることができます。

今回はその内容を紹介いたします。

 

・(2022/3/14追記)政府系金融機関による実質無利子・無担保融資の申請期限が2022年6月末まで延長する方針を固めました。また、返済負担を軽減するための融資期間が「運転資金15年→20年」と変更されています。

・実質無利子の取り扱いは令和4年9月30日に終了しています。

 

目次

1.「新型コロナウイルス感染症特別貸付」とは

2.融資の対象

3.融資の内容

4.当初3年間が実質無利子の「特別利子補給制度」とは

5.旅館業、飲食業なら「衛生環境激変特別貸付」も

 

新型コロナ対策で無担保・無利子・3年間返済なしの融資が可能に

 

1.「新型コロナウイルス感染症特別貸付」とは

新型コロナウイルス感染症の影響により、一時的に業況が悪化している事業者を対象に、小規模事業や個人事業であれば最大8,000万円、中小企業であれば最大6億円までの融資を受けることができる無担保、低金利の貸付制度です。

 

さらに後述の「特別利子補給制度」を利用すると、3年間は一部の金額(小規模事業・個人事業は上限6千万円、中小企業は上限3億円)を無担保・無利子でまったく負担なく借り入れることができます。

 

ほとんどの業種の方が利用でき、飲食店、理美容、クリーニング店など「環境衛生関係」の業種の方も、小規模事業や個人事業であれば「国民生活事業」が代理店として受付をしています。料飲組合などの組合を通さずに直接申し込むこともできます。

 

2.融資の対象

新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に業況が悪化し、次の①②のいずれかの条件に当てはまる方

 

①直近1カ月の売上が、前年または前々年より5%以上減っていること。

②開業後3カ月~1年1カ月の方は最近1カ月の売上が次のいずれかより5%以上減っている方。

 (1)過去3ヵ月(最近1ヵ月を含みます。)の平均売上高

 (2)令和元年12月の売上高

 (3)令和元年10月から12月の平均売上高

 

3.融資の内容

◆ 小規模事業、個人事業の場合 ◆

 

貸付限度額: 8,000万円

 

利率: 貸付額6,000万円を上限に3年間は、基準金利より0.9%減額(後述の「特別利子補給制度」を利用)、4年目以降は基準利率

⇒実質、3年間は無利子で6,000万円を貸付

 

返済期間: 設備資金 20年以内、運転資金 20年以内

(据置期間~元金の返済を猶予する期間 5年)

 

担保: 無担保

 

----------------------------

 

◆ 中小企業の場合 ◆

 

貸付限度額: 6億円

 

利率: 貸付額3億円を上限に3年間は、基準金利より0.9%減額(後述の「特別利子補給制度」を利用)、4年目以降は基準利率

⇒実質、3年間は無利子で3億円を貸付

 

返済期間: 設備資金 20年以内、運転資金 20年以内

(据置期間~元金の返済を猶予する期間 5年)

 

担保: 無担保

 

 

※貸付限度額は、一般貸付やセーフティネット貸付など、他の貸付とは別枠ですので、そちらを利用されている方も別に利用することができます。

 

4.当初3年間が実質無利子の「特別利子補給制度」とは

「新型コロナウイルス感染症特別貸付」はこの「特別利子補給制度」制度とあわせることにより、3年間は実質無利子で利用することができます。

日本政策金融公庫で手続き時に案内されますが、条件に当てはまる方は必ず手続きください。

 

◆ 小規模事業者の場合 ◆

(卸・小売業、サービス業は従業員が5名以下、それ以外の業種は20 名以下)

 

対象:

・個人事業の方・フリーランスの方はすべて

・法人の方は、「特別貸付」の申込を行った際の最近1か月、その翌月、その翌々月の売上高が、前年または前々年の同期と比較して15%以上減少

 

上限額: 「特別貸付」の貸付額のうち、6,000万円

 

期間: 当初3年間

 

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◆ 中小企業の場合 ◆

(上記小規模事業者以外)

 

対象:

「特別貸付」の申込を行った際の最近1か月、その翌月、その翌々月の売上高が、前年または前々年の同期と比較して20%以上減少

 

上限額: 「特別貸付」の貸付額のうち、3億円

 

期間: 当初3年間

 

 

公庫へは利息を支払いますが、中小企業基盤整備機構から利子分を補給されます。

申請手続きは、公庫にて「特別貸付」実行後に手続書類が送られてきます。

 

 

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5.旅館業、飲食業なら「衛生環境激変特別貸付」も

新型コロナウイルス感染症による影響を受けている旅館業、飲食業の皆様はさらに追加の貸付制度を利用できます

 

対象:

旅館業、飲食店営業および喫茶店営業で、次のいずれかにあてはまる方。

①最近1カ月の売上額が、前年または前々年の同期より10%以上減る方。

②開業後3カ月~1年未満の場合、最近1カ月の売上額が過去3カ月の平均額に比較して10%以上減っている方。

 

資金の使い道: 運転資金のみ

 

限度額: 旅館業 3,000万円、飲食店・喫茶店 1,000万円

 

返済期間: 7年以内

 

据置期間: 2年以内

 

利率: 基準利率

 

受付期間: 2020年2月21日から2021年3月31日まで

 

最後に

先行きが不安な中、融資を受けるにも慎重になられている方も多いかと思います。

上記のように「特別利子補給制度」を併用することで、当初3年間が実質無利子となりますので、是非ご活用いただければと思います。

 

「新型コロナウイルス感染症特別貸付」は限度額の枠内であれば何度でも相談できます。

また、非常に申し込みが多く、受付までに時間がかかるようです。ホームページで必要書類などを入手できます。不明な点などは事前に電話で確認し、スムーズに申込をお進めください。

 

 

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