【注意】贈与税の申告漏れや脱税はバレます!無税にする方法とは?
本記事は、執筆時の情報を元に掲載しております。最新情報とは一部異なる可能性もございますので、ご注意ください。
将来の相続税の節税対策方法として、生前に財産を贈与する方法をとる人は多くいます。
贈与すること自体は特に問題ないのですが、贈与すると受け取り側に納税義務が発生することはご存知でしょうか。
少しでも支払額を抑えたい…そんな思いから贈与税の支払い義務を放置した結果、脱税がバレてしまい罰則を受ける場合が度々あります。
本記事では、贈与税の仕組みと無税にするための方法をお伝えします。
目次
1.贈与税の申告漏れや脱税はなぜバレてしまうのか
バレてしまう理由には、ある一定のタイミングで行われる手続きが絡んでいます。
1.相続発生時
被相続人が亡くなると死亡届けを提出することとなりますが、多くの場合、この時点で税務署内部において被相続人の財産について調査が行われます。
被相続人、相続人ともに過去十数年にわたる銀行口座間でのやり取りを細かに確認されるため、特に大きな金額の動きがあった場合すぐにバレてしまうのです。
2.不動産登記時
贈与によって不動産を得た場合、不動産登記をして名義人を変更する必要があります。
変更の情報は税務署へと届けられ、後日「お尋ね」という形で文書が通知されます。
書面には、住宅の購入時期や価額、購入した人物の情報、購入するための金銭をどの様に用意したかなどの質問が記載されています。
法的に「必ず回答しなければならない」といった類の文書ではありませんが、質問に対して疑問を覚える回答や、そもそも返答しないまま放っていると税務署職員が調査を行いに来るため、発覚してしまいます。
その他にも様々な原因が考えられますが、ほとんどの場合必ず届け出が必要となる相続が発生した際に発覚します。
隠し通すことは不可能と考え、素直に申告することが望ましいです。
2.正しく申告しなかった場合にはペナルティがある
隠ぺいしていた場合、当然のことながらペナルティを課せられることとなります。
期限内に申告をしなかった場合、2つの税が追加で発生します。
1.延滞税
期限内にきっちりと納税しなかったことに対する罰則で、最大1年に8.9%の税率で課せられてしまいます。
納税期限後2カ月以内であれば、税率を多少なりとも抑えられますので、遅延してしまった場合でも早めの納税を心掛けましょう。
2.無申告加算税
申告をしなかったことに対する罰則です。
故意に申告しなかった場合、より罰則の大きな“重加算税”がペナルティとして与えられます。
税率は5%~50%となっており、無申告が故意によってなされたものか否かで大きく変動します。
3.もらった財産を無税にする方法
制度を利用すると、財産を無税で贈与できることがあります。
1.暦年贈与の利用
暦年贈与では、年間の贈与額が110万円以下であれば基礎控除によって非課税となり申告の必要がなくなります。
この枠を越えない範囲で贈与を繰り返せば無税にできます。
2.生活費・教育費に充てる
特殊な制度を利用せずとも、贈与された財産を生活費や教育費に充てる場合は非課税対象となります。
ただし、一度にまとめて贈与すると課税対象となるため、毎年少額ずつ生活費等に充てるものとして贈与する必要があります。
また、贈与した財産が車や株式など、生活や教育に直接的につながらないものを購入するために利用されていることが判明した場合は課税対象となりますのでご注意ください。
3.非課税制度の利用
贈与された財産の使用に特定の目的があれば、様々な非課税制度を利用することが可能です。例として、自宅を購入する場合には“住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例”の適用を受けられます。
直系尊属からの贈与であることや、所得、年齢などの要件の他、(納税額が0円であったとしても)税申告など必要な手続きがありますが、いずれの非課税制度も税額の負担を大きく減らしてくれますので、適用可能な制度がないか調べてみましょう。
4.既に贈与を受けてしまった場合の対処法
既に贈与を受けてしまった場合、まずは次の事項を参考に非課税にできる部分がないかを探してみましょう。
生活費に充てたと考えられるものや、暦年贈与の基礎控除額内で収まる場合があるかもしれません。
非課税枠が適用できず贈与税の対象となっていた場合は、すみやかに納税することをおすすめします。
無申告や遅延によるペナルティは、自主的かつ早めの申告・納税で軽減されます。
5.おわりに
贈与税の申告漏れは、相続発生時や不動産登記など、何らかのタイミングによって確実にバレてしまいます。
無申告・納税の遅延には大きなデメリットがつくため、隠ぺいなどは考えず、正直に申告しましょう。
贈与額や財産の使用目的によっては、非課税とすることも可能です。
贈与を利用する人に向けて様々な制度が用意されているため、どのような制度が適用可能かを調べておくと良いでしょう。
既に贈与を受け取り使用してしまっている場合でも無税に、または軽減できる場合がありますので、まずは受け取った財産と利用可能な制度を見直すことをおすすめします。
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