の「自ら誓いを立てる」というプロセスが、飲酒運転を絶対にしないという意識を醸成する大事な仕掛けになっていると感じました。西山 「契約」をして、誓いを立ててくださるわけですから、非常に重みがあると思っています。LIVESDDでは、参加者に、飲酒運転をしないという誓いに署名してもらうと同時にドネーション(寄付)を行ってもらいます。大人でも子どもでも無理なく寄付できる金額はいくらくらいかと議論を重ねて、2千円のドネーションをチケット入手時にいただくというやり方に決めました。ドネーションによって集まったお金は、自動車事故によって一家の働き手を失った交通遺児に対して、損害賠償金などを運用して遺児のための育成資金として給付を行っている公益財団法人交通遺児等育成基金に寄付しています。立した「SDD基金」に積み立て、この積立金を基に2017年度から「SDD音楽奨学金」制度を設けました。これは、音楽の道を志す交通遺児たちの夢を支援する給付型奨学金として、高校生に月額5万円、大学生に月額10万円を給付しています。毎年のLIVESDDでは書道コンクールなどの派生プログプロジェクトが始まってすぐの頃、ア毎回1万人を超える方がいわばまた、寄付金の半額を、同法人内に設6 贈呈式を行い、受け取った子どもたちからメッセージをもらうのですが、「自分もいつか発信する側に回りたい」と言ってくれます。ハートを動かすのはハートでしかないと思います。上田 ラムも展開されています。西山 ナウンサーの小倉智昭さん(故人)に一度ぜひ来てくださいと招待したところ、「西山が招待するってことはなんか魂胆があるだろうから自腹で行く」と言ってライブに来てくださいました。ライブを観て感動したという小倉さんは翌日の朝の番組「情報プレゼンターとくダネ!」でさっそくSDDプロジェクトの取り組みを紹介してくださいました。それを観た、運転代行事業者を対象とした組合であるジェイ・ディ共済協同組合の方が、ぜひ協賛をしたいと連絡をくださり、2009年からパートナーとしてご参加いただいています。また、単に協賛するだけでなく、どうしたらより多くの大人にメッセージが伝わるかを考え、子どもたちに書道で啓発メッセージを書いてもらい、運転代行の車体にラッピングするというアイデアも出てきました。それ以降、毎年、全国の子どもたちを対象に、飲酒運転撲滅の思いを書にしたためてもらい、各地区での審査の後、5地区の最優秀賞受賞者には、LIVESDDに出演者として参加してもらっています。今ではトラック運送会社、酒造関係会社、自動車ディーラーなど80を超える企業がパートナーとして参加してくださっています。上田 これまで続けてこられて、取り組みの成果をどのように感じておられますか。西山 警察庁によると、日本国内の飲酒運転による死亡事故件数は、2000年の1276件から2024年には140件にまで減っています。その大きな要因となったのが、1999年11月に東京都世田谷区の東名高速道路下り線で発生した事故でした。それは、飲酒運転の大型トラックが、家族4人の乗った乗用車に追突するという痛ましいもので、それを契機に、2001年に「危険運転致死傷罪」が新設され、悪質な飲酒運転による致死罪の最高刑が懲役20年に厳罰化されたのです。しかし、それでもこの罰則はまだ甘いと言わざるを得ず、根絶するためには飲酒運転の恐ろしさを人々の心に訴え続けることが欠かせないと考えています。上田 良子 (うえだ よしこ) ティグレ連合会 理事長 DIALOGUE
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