月の過ぎる速さを実感される方も多いのではないでしょうか。給与計算は、従業員の生活に直結する大事な業務である一方、税制改正や社会保険料等の変更にも対応しなければならず、思わぬ「うっかりミス」が生じることもあります。を指摘され、過去に遡って社会保険料の追加徴収や返還が必要になることもあります。「こんなときはどう対応したらよいのか?」と判断に迷うケースもあろうかと思います。そこで本号では、給与計算ミスが発生した場合の対応について解説します。毎月給与計算をするたびに、1かまた、年金事務所の調査で修正(賃金支払い5原則)、第37条(割増賃金)を根拠に行われます。また、最低賃金法に定められた時間給与計算は、労働基準法第24条単価以上を支払う必要があります。一方で、健康保険料や厚生年金保険料のほか、各種税金は法令に基づき控除することができますが、寮費や昼食代など、労使協定を締結しなければ給与から控除することができない(労働基準法第24条1項但し書き)ものもあり、法令に従った対応が必要となります。(スライド①)筆者の経験上、給与計算における代表的なミスとして「保険料額の変更設定ミス」「介護保険料などの控除漏れ」「手当支給対象から外れていたのに支給を継続」などがあります。いずれの問題も早い段階でミスに気づけば、正しい控除額を翌月の給与で調整することで対応可能ですが、ミスに気づいたときは半年以上経過していたといったケースでは、1回でまとめて控除してよいのか判断に迷うところです。しては、昭和44年12月18日に最高裁判所が示した判決が挙げられます。この判例で最高裁判所は「賃金の過払い分を後の給与から調整することについて、その行使の時期や方法、金額などが、労働者の経済生活の安定をおびやかす恐れがない場合には、労働基準法第24条1項(全額払いの原則)が禁止するところではない」と判断しました。賃金の清算調整の実を失わない程度に合理的に接着した時期において行われること、あらかじめ労働者に予告すること、控除額が過大でないことなど、労働者の経済生活の安定をおびやかす恐れがない場合でなければならない」としています。このような事例に関する判例とさらに、「過払いのあった時期とこの判例を根拠に考えたとき、正しい給与計算で会社を守る俊彦(特定社会保険労務士)文◎ 江口給与計算に関する法令とは具体的な事例で考える 31業務支援181.賃金支払い5原則(労働基準法第24条)「通貨で」「直接本人に」「全額を」「毎月1回以上」「一定の期日に支払う」ことを義務付けた規定2.賃金支払い5原則の例外(労働基準法第24条1項但し書き)・所得税や住民税、社会保険料など「法令に基づく控除」は全額払いに反しない。・法令に基づく控除以外の賃金控除は「労使協定の締結」が必要となる。3.最高裁判例(昭和44年12月18日判決)・賃金控除の時期や方法、金額からみて不当と認められないものであれば、労働基準法第24条1項が定める「全額払いの原則」に違反するものではない。・ポイントは、控除(返還)する時期がミスがあったときから近いタイミングであり、かつ、労働者の経済生活に支障が生じない金額(目安として、手取り額の1/4)であって、あらかじめ予告していること。給与計算に関する法令スライド 1Vol.会社の守り方
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