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世襲の良さと難しさは歌舞伎も企業も同じ伝統といえども変えていけないものはない6 ―世襲が主流の歌舞伎界と同様に、企業でも同族経営は少なくありません。その良さと難しさはどこにあると思いますか。良い点で言うと、歌舞伎も企業も同じかもしれませんが、基本的にロマンがありますよね。血筋が繋がっていくことで、芸風やスピリットが継承されていく。それを何代にもわたって見られるのは大きな意味がありますし、ロマンティックなことだと思います。難しい点は、継承していく人間がを抱きながら突き進んできましたけれど、継いでいかなければならないプレッシャーの中で生きていく大変さはとんでもないことだと。歌舞伎でも企業でも、その歴史を背負い、繋いでいく重圧とは何かを改めて考えるようになりました。―400年以上続く歌舞伎の伝統の中で、変えていいもの、変えてはいけないものは何だと思いますか。変えてはいけないものは何もないと思います。大切なのは土台があるかどうか。新作歌舞伎はできるけど、古典の『仮名手本忠臣蔵』は下手というのでは意味がないということです。歌舞伎に限らず、歴史のあるものはそれをただ繋いできただけではなく、その時代のニーズに応じた変化を積極的に取り入れてきたからこそずっと残ってきたのだと思います。昨年、人気シミュレーションゲームを題材にした歌舞伎『刀剣乱舞』第二弾の公演を行いましたが、歌舞伎にどれだけ高い意識を保てるかによって、その価値が大きく変わることです。また、競争が生まれないこともデメリットのひとつです。世襲制により、外から来た方がいくら頑張っても主役になれない、あるいは社長になれないのでは、全体の底上げや層の厚さに繋がっていかないですよね。結局、血筋など関係なく、何かを起こすことや、成果を出すというのは一代一代その人次第です。だからこそ、僕は自分で開拓して上に行こうと、がむしゃらに突き進んできたつもりです。―歌舞伎の舞台で主役をやる機会をいただいて、考えが変わったことはありますか。舞伎でも主役を勤めさせていただけるようになりました。もちろん嬉しさもありましたが、同時に、歌舞伎の舞台の真ん中に立つというプレッシャーと責任感は、そこに立って初めてわかることでした。これを子どもの頃からある意味で義務付けられ、期待に応えるために日々精進されている世襲の大変さというのも、その時初めて感じました。僕はそこに憧れと嫉妬は定義がないというか、七五調の台詞がなければ歌舞伎ではないというわけではないですし、お囃子方が出てこない作品もある。それでも歌舞伎と呼べるのは、その土台を理解している我々がやっているからこそ。「歌舞伎俳優が歌舞伎だと言えば全部歌舞伎になる」ということなんです。歌舞伎というのは新作を作り続けてきた歴史であって、それも継承の姿であり、先輩方も、そのまた先輩方も、ずっとそう繋げてきました。ですので、今の時代にふさわしい新しい作品を作っていくのは必然なのです。現代の歌舞伎俳優たちが演じている新作歌舞伎のひとつでも400年後に古典芸能として残っていてくれたら、それが僕らの希望であり理想ですね。30代半ばくらいから、ようやく歌

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