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このケースでは、まず飲酒検知日常的に車の運転を行う業務に従事しているのかどうか、また、飲酒運転により第三者に対し危害を与えたのか、社会的影響はどの程度あったのかを確認し、懲戒処分の程度を検討する必要があります。次に、懲戒解雇という最も重い処分を選択する必要性があるのかという点も重要です。いわゆるプロドライバー(トラックやタクシーなどの運転手)の場合、飲酒運転に対しては他のドライバーよりも高い危機意識が求められるため、懲戒解雇が認められる可能性もありますが、車両運転が通常業務で必要ない労働者の場合は、懲戒解雇は重すぎると判断される可能性があります。ることはもちろん、スライド②に示したステップを経て、懲戒処分の有無や程度を判断する必要があります。一方で、人事権の範囲である異動(配置転換や役職変更)と懲戒処分はもともと別のものですが、問題行為を理由に始末書を提出させ、かつ役職も解いたとなると、見方によっては二重罰と考えられるケースも散見されます。つまり、「問題行為に対する処分」(懲戒処分)と、その行為により「役職者としての適性がないと判断して役職を解くこと」(人事権の行使)は一見すると別の対応に見えますが、人事権の行使に合理的な理由があるか、不当な動機がないかを検討した結果、ケースによっては二重罰と判断されるリスクがあります。多様性の尊重と企業秩序の維持は、就業規則による適切な制度設計により両立が可能です。しっかりとルールを設けて、適切に運用することが求められる時代ですから、現行の就業規則の見直しをご検討いただければ幸いです。れば、飲酒運転は許されない行為ではありますが、だからといって直ちに懲戒解雇してよいとは限りません。まず、現在の社会常識からすまずは、本当に飲酒運転をしたのかという事実関係について労働者本人に確認する必要があります。そして、飲酒運転で逮捕されたことが会社にどのような影響を及ぼすのかを検討し、懲戒処分の内容を決定する必要があります。の数値がどの程度であったのか、本号の結論正しい懲戒処分で会社を守るスライド①に示したルールを守17飲酒運転事例における懲戒処分の判断ステップスライド 21.「飲酒運転により逮捕された」のは事実か?⇒例えばマスコミ報道で会社名まで報道されたときは、社会的影響は大きい可能性あり。2.逮捕されたときの飲酒検知の数値は?⇒飲酒運転でも呼気中アルコール濃度が「酒気帯び運転(0.15mg/L未満)」であれば違反にならない。※「0.15mg/L以上0.25mg/L未満」は免許停止、 「0.25mg/L以上」は免許取消し(行政処分)※通常業務で運転免許が必要な場合、相応の処分(出勤停止や解雇)が相当と判断されるケースもある。3.飲酒運転により、第三者に危害を与えたか?⇒酒気帯び運転による自動車事故の場合、大きく報道されるケースもある。また、プロドライバーが起こした場合とそうでない人が起こした場合では報道の仕方も異なることから、社会的影響に差がある。4.本人は反省しているか?⇒中には反省の態度がみられない人もいる。社会通念上、反省の気持ちがない場合は、より重い処分を検討し、会社としての姿勢を表すことが必要。5.会社としての判断⇒上記のように「事実確認」と「周辺事情」を踏まえて本人の意思を確認し、どの程度の処分が妥当かを決定する。 自由には責任が伴うものですが、権利にばかり注目が集まりやすい傾向もあります。会社と労働者の間には労働契約が存在し、それにしたがって双方に権利と義務が生じます(双務契約)。会社の権利としては懲戒処分がありますが、あらかじめルールを定めておく義務や、ルールを適切に運用する義務があります。その一方で、労働者にも定められたルールを遵守する義務があります。 ルールに違反した懲戒処分は無効となる可能性があります。今一度、就業規則を確認し、多様性の尊重と企業秩序の維持が両立できる制度になっているかを確かめておきましょう。

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