Plusone651
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日本の住宅の照明は明るすぎる睡眠不足は心身にさまざまなリスクを引き起こすます。1日4時間しか眠らせない実験を2週間続けるだけで、日々の摂取カロリーが増え、内臓脂肪が11%も増えるという論文も出ています。先ほど、「寝る子は育つ」と言いましたが、これには下の句があります。「寝ない大人は横に育つ」です。つまり睡眠が不足すると良いことは一つもないのです。人間の体内時計は、網膜にある特殊な細胞がブルーライトを感知することでリセットされます。特に朝の光は体内時計を進めてくれますが、深夜に強い光を浴びると体内時計は一気に遅れてしまいます。また、10~100ルクス程度の明るさでも、メラトニンという「夜を告げるホルモン」の分泌が抑制され、睡眠の質が低下します。これは、夜道の街灯の下くらいの明るさです。コンビニやパチンコ店が明るいのは、客のテンションを上げ、覚醒状態を保たせる効果があるからです。家庭では、雰囲気の良いレストランや、欧米のホテルの客室のような薄暗い照明が理想です。また、就寝前のスマホ使用についてはコンテンツの種類が睡眠に大きく影響します。SNSやショート動画などインタラクティブ(双方向的)なコンテンツは脳を覚醒させる一方、小説や静かな音楽など受動的なコンテンツであれば睡眠への悪影響はありません。睡眠のメカニズムを解明するには睡眠を正確に測定することが欠かせません。従来の睡眠ポリグラフ検査は病院で行う必要があり、日本の潜在的な睡眠障害患者約2千万人のうち、実際に検査を受けられるのはごく一部です。しかし、私が開発に関わった新しい測定デバイスなら、自宅で簡単に睡眠の質を測定できます。この測定デバイスを使って調べたところ、不眠を訴えた人の3分の2は、睡眠の質に大きな問題が認められませんでした。一方、自分では十分な睡眠がとれていると感じている人の半分弱で睡眠不足の兆候が認められました。つまり、自分の評価では睡眠障害などのリスクを正しく判定することは難しいので、客観的な測定こそが治療の第一歩になるのです。良い睡眠を実践するためには、自分に必要な睡眠時間を知ることが重要です。そこに関連する実験を紹介します。若者を1日14時間、ベッドに閉じ込めました。最初の数日間はみんな10時間以上眠るのですが、これはたまっていた「睡眠負債」を返している状態で、3~4日で睡眠時間は安定していきます。安定したその時の睡眠時間こそが、その人の脳が真に必要としている睡眠量です。みなさんも長期休暇が取れた時には、最初の3日間は思い切り寝て「睡眠の借金」を返してください。その後、目覚まし時計なしで自然に目が覚める時間を計ってみてください。それが、あなたの最強のパフォーマンスを発揮できる理想の睡眠時間なのです。もかかわらず、日本では逆になっています。某有名歌手が歌っていたように「俺より先に寝てはいけない」という古い感覚が残っていたり、女性がワンオペで育児や介護を背負わされていたりといった、日本社会にいまだ見られる好ましくない構造を反映しているとも言えるでしょう。24時間起きていた徹夜明けの脳は、日本酒3~4合、ワインならボトル1本飲んだ「酔っ払い」と同じくらいパフォーマンスが低下します。1日4時間睡眠を2週間続けると、脳の状態は「3日3晩、一睡もしていない」のと同じレベルまで低下します。しかも、慢性的に寝不足が続くと自覚できずに脳のパフォーマンスが落ちてしまうのです。「働いて、働いて…」とおっしゃっていた高市早苗総理は1日2~4時間しか眠っていないそうです。それでは彼女本来の政治家としての実力が発揮できないのでは、と心配しています。そのほかにも、睡眠不足は感情のコントロールを難しくし、利他的行動も抑制され、わかりやすく言えば「いやなやつ」になります。『ポケモンスリープ』というスマホ向け睡眠アプリのビッグデータを解析したところ、睡眠不足が招く経済損失は推計で1兆円規模に達することがわかりました。企業レベルでは、従業員の平均睡眠時間が長い企業ほど業績が良いという論文も出されています。睡眠に障害があると、免疫力が低下して、感染症にかかりやすくなるだけでなく、がんのリスクが高まる可能性も指摘されていが増えていきます。「レム睡眠は浅い睡眠」と言われることがありますが、あれは誤解です。レム睡眠は種類の異なる深い睡眠なのです。かつてはノンレム睡眠の方が重要と言われていたのですが、ここ10年ほどの間にレム睡眠も非常に大事だということがわかってきました。例えば、ひと晩の睡眠のうち、レム睡眠が5%減るごとに、高齢者における総死亡率が13%も増えてしまうという論文が出されています。つまり、レム睡眠が少ない人は早死にするという強い兆候が出ているわけです。レム睡眠は夜の後半に増えてくるので、睡眠時間を削ると、レム睡眠を切り捨てることになります。夢のうち8割はネガティブ、いやな夢だと言われています。このいやな夢を見るのも、レム睡眠の重要な役割です。いやな夢は現実に起こる厳しいシチュエーションの予行演習であり、それによってストレス耐性がつくという研究もあります。いやな夢を見たら「私は今ストレス耐性がついたのだ」と思ってください。日本人の平均睡眠時間は6・15時間ほどで、世界で最も短い水準にあります。特に深刻なのが女性で、世界の多くの国では、男性より女性の方が長く眠っているに9

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