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近年わかってきたレム睡眠の重要性今世紀に入って、哺乳類だけでなく魚類や昆虫類なども睡眠をとることが確認され、2017年には脳を持たないクラゲも睡眠することが判明しました。これは、進化の過程で睡眠は脳より先んじて発明されたことを意味します。つまり、睡眠中の意識の低下は生存リスクを伴うにもかかわらず、すべての動物が睡眠するという事実は、睡眠が生命維持に不可欠であることを示しています。脳をコンピューターに例えると、睡眠中は脳が休んでいるわけではなく、外界から切り離されてオフラインの状態でメンテナンス作業をしているイメージです。そもそもなぜ動物は眠るのでしょうか?当たり前すぎてだれも疑問に思わないかもしれませんが、実は現代科学最大のブラックボックスなのです。哺乳類の睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠のサイクルを繰り返して朝を迎えます。夜の前半はノンレム睡眠、しかも深いノンレム睡眠がメインです。そして、このノンレム睡眠の時に、成長ホルモンが分泌され、子供は文字通り体が成長します。「寝る子は育つ」です。大人でも、成長ホルモンは骨や筋肉、お肌などのメンテナンスに非常に重要ですので、深いノンレム睡眠が重要だと昔から言われています。また、この深睡眠の間に記憶が整理されるといったことも起こっています。その後、眠りの後半になると、レム睡眠筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構機構長・教授8 柳沢 正史 氏睡眠の謎に挑む原理や、そもそもなぜ睡眠が必要かなど、睡眠学の基本課題はいまだ明らかにされていませんが、睡眠の大切さを示す知見は次々に明らかになっています。新春の集い特別講演では、筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)機構長・教授の柳沢正史氏が「睡眠の謎に挑む:健やかな睡眠から始まるウェルネス」の演題で講演し、日常の睡眠を可視化してわかってきたことや、最新の研究から見えてきた、健やかに眠るための秘訣について語りました。健やかな睡眠は、健康と生産性の維持に欠かせません。睡眠と覚醒を調節する根本的な柳沢 正史(やなぎさわ・まさし)筑波大学大学院博士課程修了、医学博士。米国科学アカデミー正会員。31歳で渡米、 テキサス大学サウスウェスタン医学センター教授とハワードヒューズ医学研究所研究員を2014年まで24年にわたって併任。2010年に筑波大学に研究室を開設。12年より文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム 国際統合睡眠医科学 研究 機 構 (WPI-IIIS) 機 構 長・教 授に就 任、現在に至る。紫綬褒章 (2016年 )、文化功労者(2019年)など受賞・顕彰多数。2026年新春の集い 特別講演―健やかな睡眠から始まるウェルネス―

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