昔ながらのパンづくりを継承職人道を究め、さらなる高みへプレッシャーを楽しみながらドイツで製パン、製菓のマイスターを取得柿沼さんのパン作りは朝3時半から始まる。日にちをずらして作った3種類のレーズン酵母液の活性度合いを見ながら最適な配合を決め、それをもとにパン生地を作り、こねた後にじっくり発酵させていく。「昔ながらのパン作りのやり方で、自分のやったことがそのまま結果に表れるだけに失敗も出やすいのですが、そのプレッシャーが面白いんです」と柿沼さん。ライ麦や全粒麦を多めに使ったハード系のパンが中心で、出来上がったパン生地は、石窯を使ってじっくりと焼き上げ、旨みや水分を内部に閉じ込めることで芳醇な香りと風味を発し、パリッとした外皮としっとりとした内層とのバランスのよいパンが焼きあがる。「時間をかけることで、粉が水分を吸ってくれるので内部がしっとりするのですが、時間をかけすぎると、日本人が苦手な酸味が強く出てしまうので、そのバランスを考えながら焼いています」。マイスターズバックシュトゥーベのパンには柿沼さんの職人芸がねり込まれている。柿沼さんは、近隣で穫れた無農薬・無化学肥料の野菜や、無添加の日用品などを扱う雑貨店を営む両親のもとで育ち、小学生の頃から「地域の食材を使って安心して食べられるパンを作りたい」とパン職人を志していた。高校生の頃、その思いを父親に伝えたところ、「それならドイツでマイスターの資格を取るとよい」とアドバイスを受けた。マイスターとは、優れた技術や技能を持つ人材を国が認定・育成する資格制度。柿沼さんは調理師専門学校を卒業後ドイツに渡って約8年かけて製パンと製菓の2つのマイスター資格を取得した。営む店で、ドイツで学んだ技術と地産地消の考え方を融合させたパンづくりを実践し、商売の基本も学んだ。「親からは、派手にやるのではマイスターズ バックシュトゥーベ 素朴で誠実な語り口が印象的な柿沼さん株式会社 Meisters Backstube2630歳の時に帰国してからは親の代表取締役 柿沼 理さん東京名古屋
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