で下された判決があります。内容は「ちゃん付け」がセクシュアルハラスメント(以下、「セクハラ」)認定されたというものです。一般に「ちゃん付け」は親しみを込めた呼び方と思われがちですが、そのような従来の考えでは思わぬ問題に発展することを印象付けました。そこで、本号ではこの裁判例についてお話ししようと思います。的に「○○ちゃん」と呼ばれるとともに、体型を褒めたりする発言を受けていたが、この日常的な言動を原告女性は無視できず、精神的苦痛により2024年に退職するとともに、損害賠償を求めて提訴したものです。2025年10月23日、東京地裁ここで考えなければならないこ原告女性は被告男性から日常策の有無およびその効果は離職率にも直結すると考えられ、他のハラスメントを含め、会社はハラスメント対策を徹底する必要があります。(スライド②)から学ぶべきは「ちゃん付け」がセクハラに該当する理由です。当該裁判の裁判官は「ちゃん付けは幼児に対する呼び方で、業務上必要がない」としたうえで「親しみの意図があったとしても、不快感を与える不適切な行為である」と指摘。ただ単に「ちゃん付け」をしているだけでなく、その前後に付随する言動(当該裁判例であれば「容姿を褒めたこと」)とセットとなってセクハラに該当するとしています。セクハラを含め、ハラスメント対まず、2025年の裁判例とはセクハラの定義です。厚生労働省の定義では「職場において行われる性的な言動により、労働者の働く環境を害するもの」となっており、労働者の環境が害される「環境型」と、当該ハラスメント行為に対する反応に対して報復する「対価型」の2つに分けられますが、いずれも「加害者の意図」ではなく、「被害者の感じ方」が基準となっている点が重要です。つまり、加害者がどのような意図をもっていたとしても、受け手である被害者の「働く環境が害された」「報復行為を受けた」となれば、セクハラは成立するということです。(スライド①)2025年10月の裁判例以外でも、2023年に下された他の裁判例も、上司が部下の女性を「○○ちゃん」と呼び、飲み会で容姿をからかったことがセクハラ認定されています。何を尊重すべきかも個人によっ 裁判例から学んで会社を守る(ハラスメント編)俊彦(特定社会保険労務士)文◎ 江口事件の内容とセクハラの定義日常の注意点28業 務 支 援18セクハラの定義スライド 1厚生労働省は、職場におけるセクシュアルハラスメント(セクハラ)を、「労働者の意に反する性的な言動により、労働者が労働条件で不利益を受けたり、就業環境が害されること」と定義しています。 この定義は、おもに以下の2つに分類されます。労働者の意に反する性的な言動に対し、労働者が拒否や抵抗をしたことで、解雇、降格、減給などの労働条件上の不利益を受けるもの。 例 : 上司からの性的な誘いを断った結果、解雇や望まない部署への異動を命じられた。 労働者の意に反する性的な言動により、職場環境が不快なものとなり、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなど、就業する上で看過できない程度の支障が生じるもの。 例 : 性的な冗談や下ネタが常態化しており、被害者が苦痛に感じて業務に集中できない。1. 対価型セクシュアルハラスメント2. 環境型セクシュアルハラスメントVol.会社の守り方
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