公約に掲げ、社会保険料を引き下げようとしています。そこで政府が議論しているのが「全世代型社会保障」です。ひとことで言えば応能負担であり、富を持っている人にもっと負担してもらえないかということです。その前提として金融資産の個人情報把握が欠かせませんが、非常にハードルが高いのが現実です。フランスは1991年に、「一般社会拠出金(CSG)」いう社会保障目的税を導入しました。CSGの課税ベースは、稼働所得(賃金など)および代替所得(年金など)、資産所得、投資益(1997年から)、くじやカジノでの獲得金です。その結果、それまでほとんど保険料で支払われていた社会保障費は、CSGが40%近す。義務というだけでは思考停止になります。権利としてとらえ、自ら国を変え、より良くしていくための議論を行っていくことが大切です。足もとでは減税への要求が強まっています。国民民主党が「103万円の壁」について議論を投げかけたのがきっかけです。国民民主党や参政党などが打ち出している「経済政策思想」には、消費税減税も国債発行で補えばよいという積極財政主義が根底にあり、国家を通じた所得再分配機能に対する不信感が横たわっています。減税を要求する人たちにとっては、インフレで実質所得が低下し困窮が深まっていること、消費税率や社会保険料の引き上げにより「手取りが減っている」ことが大きな要因となっています。また、社会保障が「高齢者のため」で現役世代のためではないと感じられていることが、納税が現役世代にとって「受益なき負担」と受け取られていることも大きな要因の一つと言えるでしょう。高市政権はこうした要求をふまえ、医療費を4兆円縮減することをくを占めるまでになりました。また、米国でもオバマケアという新しい保険制度を導入する際、金融所得に課税して社会保険財源にしました。フランスは社会保障財源の「応能化」に取り組んだことで、市場経済に格差是正装置を埋め込み、それが作動したことで極端な格差拡大を抑えることに成功したのです。所得の再分配機能を作動させるには、多くの国民が納税に参加し、能力に応じて税を納め、そこから配分するメカニズムを機能させる必要があります。納税は権利の行使であり、将来に向けた投資だという基本を改めて認識してほしいと思います。諸富 徹 (もろとみ・とおる)将将来来へへのの投投資資納納税税はは権権利利でであありりティグレニュース京都大学公共政策大学院教授1993年、同志社大学卒業。1998年、京都大学大学院博士課程修了。横浜国立大学経済学部助教授、京都大学大学院経済学研究科教授などを経て2025年4月から現職。専門は環境経済学、財政学。著書に「税という社会の仕組み」(2024年 筑摩書房)、「税と社会保障」(2024年平凡社)、「私たちはなぜ税金を納めるのか」(2013年 新潮社)など。13TIGRE NEWS
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