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人50ロシア中国ブラジルインド南アフリカインドネシアイタリアドイツポルトガルギリシャフランススペインスウェーデンフィンランドベルギーオーストリアスイスデンマーク英国オランダノルウェーOECD平均リトアニアエストニアラトビアニュージーランドオーストラリアカナダルクセンブルクアイスランドチリスロベニア米国アイルランドハンガリーチェコイスラエル韓国ポーランドスロバキアトルコメキシコ日本ことは困難ですが、アルツハイマー型認知症は生活習慣を改善することで約そのキーワードは、「認知予備力」です。アミロイドβが蓄積していたとしても、脳の神経を活性化させることで認知症の進行を予防できるという概念です。ある追跡調査によると、クロスワードよりもチェス、ウォーキングよりもダンス、といったように、知的活動・運動のみならず、社交性のある趣味を持つ人は認知症発症率が低かったことが明らかになっています。良好な人間関係を作り、適度に脳の疲れをとることが重要と言えます。さまざまな研究が進んでおり、今や認知症は予防できる時代です。「最近、約束事を忘れて、注意されることが多い」など自覚症状が表れたら、すぐに専門の「もの忘れ外来」を受診しましょう。SCIの段階で治療を始めることが重要です。MCIから認知症に進むと自覚症状が失われてしまうため、周囲の方が気付いて病院へ連れていく必要があります。認知症チェックリストを活用し、地域に暮らす方々を見守る社会を目指しましょう。アルツハイマー型認知症赤い箇所にアミロイドβが蓄積している。出典:OECD, Trends Shaping Education 2019, Figure 4.3.The dementia threatを編集·加工して作成https://read.oecd-ilibrary.org/education/trends-shaping-education-2019_trends_edu-2019-en#page78SCI~MCI初期では、ご本人自身が病院を受診し、かかりつけ医に症状を訴えることがあるが、進行していくにつれて、徐々に認知機能障害の自覚は乏しくなる。Profile 奥村 歩 先生脳神経外科医、おくむらメモリークリニック理事長岐阜大学医学部卒業、同大学大学院博士課程修了。岐阜大学附属病院脳神経外科病棟医長併任講師等を経て、2008年「おくむらメモリークリニック」を開院。これまで10万人以上の脳を診断し、認知症やうつ病に関する診察を専門とする。『ボケない技術』(世界文化社)はベストセラー。『スマホ脳の処方箋』(あさ出版)、『スマホ脳・脳過労からあなたを救う 脳のゴミを洗い流す「熟睡習慣」』(すばる舎)ほか著書多数。違和感を感じ始めて心配になる認知機能の低下をかろうじて自覚できる認知機能の低下を自覚できなくなるご本人の忘れっぽさに気がつかないご本人の物忘れが少し気がかりになる認知症の可能性に不安を感じるご家族の様子2140353025201510全年齢の人口1,000人当たり認知症患者数(2017年及び2037年予測)ご本人の様子20172037図2健常者とアルツハイマー型認知症患者の脳の比較アルツハイマー型認知症チェックリスト(アミロイドPETのイメージイラスト)健常者認知症は理想的にはSCIの段階、遅くてもMCIの段階で治療することで進行を大きく遅らせることができます。下記のチェックリストに自分が当てはまるか、身近な人が当てはまるかを確認しましょう。身近なできごと・記憶に関すること 連ドラなどを観なくなる。 旅行や結婚式など印象的なエピソードを忘れる。 同じことを何度も言ったり、聞く。 財布や携帯電話などを、ちょくちょくなくす。思い描いたとおりに実行すること 作り慣れた料理が苦手になる。 部屋が散らかる。 化粧や身だしなみが苦手になる。 車の運転が苦手になる。図1認知症の国際比較認知症症状とSCI、MCIの関係性認知症40%予防できると言われています。SCIMCI

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