できる)ということを考えると、金融機関選びは慎重に行いたいものです。手数料に見合ったサービスを提供しているか、投資したい商品を取り扱っているかなど、さまざまなサイトで金融機関の比較ができますので選ぶ際に参考にしてください。iDeCoの運用ではポートフォリオ(自分の投資対象構成)としての投資商品を選択することになります。ポートフォリオ作成に当たっては年齢、家族構成などを考慮して、リスクを勘案して商品を選んでください。冒頭に述べた資産運用の大原則のうち「長期投資、時間分散投資、投資対象の分散」の3つが特に重要です。この中で長期投資は60歳まで引き出せないので自動達成(達成されたとみなすことができるもの)です。時間分散投資も積立として行うので達成です。最後の投資対象の分散と年齢に応じたリスク量の管理だけを心掛けてください(図3)。以上ご説明しましたように、iDeCoは転職などにも対応できる利便性の高い設計になっています。税制優遇の面で大きなメリットもありますが、事務の煩雑さや金融機関ごとに異なる手数料などを考える必要があります。自分のライフプランを組み立てる上では大変重要な年金制度なので、よく勉強して活用していきたいものです。いままで資産運用の経験がない方は、まず新NISAを無理のない金額で始めてみてください。一年たてば確実に経験値が高まります。長い人生なので当初一年はいろいろ経験する時間にしていくことも大事だと思います。新NISAにおける生涯投資枠1800万円は普通の給与所得者がライフプランのために投資する金額としては充実しています。それに加えてiDeCoを活用していくことで将来への備えはより充実したものになります。結論として、現役世代の方は新NISAとiDeCoのフル活用で十分と言えます。非課税の制度をうまく生かして人生100年時代を軽やかに生きていきたいものだと思います。・・ 荒武コンサル事務所代表NPO法人障がい者・高齢者市民後見STEP(大阪府豊中市)賛助会員 中小企業診断士 荒武 貞雄1981年早稲田大学法学部卒業後、三和銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。三和投信(株)大阪営業所長、パートナーズ投信(株)大阪支店長、T&Dフィナンシャル生命業務推進部長などを経て、2018年荒武コンサル事務所を設立。「難しいことをわかりやすく」「投資家の金融リテラシー向上」を信条に、お金の専門家として経営指導や講演を行っている。リスク量ティグレニュース15*1 企業型DCとは、企業型確定拠出年金のことをいう。 *2 DBとは、確定給付企業年金(DB)、厚生年金基金、石炭鉱業年金基金、私立学校教職員共済をいう。*3 企業型確定拠出年金(企業型DC)のみに加入する場合 月額5.5万円一各月の企業型DCの事業主掛金額(ただし、月額2万円を上限)*4 企業型DCとDB等の他制度に加入する場合 月額2.75万円一各月の企業型DCの事業主掛金額(ただし、月額1.2万円を上限)出典:国民年金基金連合会iDeCo公式サイト「iDeCo(イデコ)の加入資格・掛金・受取方法等」をもとに編集・加工して作成 https://www.ideco-koushiki.jp/guide/structure.html外国債券預貯金外国株式国内債券国内株式出典:日本証券業協会ホームページ「サクサクわかる!資産運用と証券投資スタートブック」の一部を編集·加工して作成https://www.jsda.or.jp/jikan/publications/files/pdf_pub_1-1-01.pdf第1号被保険者・任意加入被保険者自営業者 等月額6.8万円(年額 81.6万円)月額2.3万円(国民年金基金または(年額27.6万円)国民年金付加保険料との合算枠)外国債券外国株式預貯金国内株式国内債券会社に企業型DC*1のみに加入している会社員企業年金がない会社員月額2.0万円外国債券外国株式国内株式預貯金国内債券*3*4(第2号被保険者)会社員・公務員 等DB*2と企業型DCに加入している会社員月額1.2万円DBのみに加入している会社員公務員月額1.2万円(年額14.4万円)(第3号被保険者)専業主婦(夫) 月額2.3万円(年額27.6万円)こことともも大大事事資資産産運運用用はは経経験験をを積積むむばばいいいい??どどののよよううなな運運用用ををすすれれ加入資格ごとの拠出限度額年齢等によるリスク量の管理が重要(ポートフォリオ管理)図2図3TIGRE NEWS()高低
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