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社員の健康と、社会への貢献を同時に実現する活動も家具と絵画のコラボレーション美術館もあるユニークな店舗橘     7橘 のこれまで掲げてきた理念と同期してきたように思います。SDGsの観点から、実践されていることはありますか。今、小学生のお子さんがいる社員の家庭では「お父さん、お母さんの会社ではSDGsについてどんなことしてるの?」と質問されることがよくあるそうです。もちろん、そのためにやっているわけではありませんが、そんな時でもすぐに答えられるような活動をいろいろ実践しています。わかりやすい例で言えば、ダイニングセットとベッドを買っていただいたお客様に、それを2回に分けて配送したら、お客様に2日間家で待っていただかなくてはなりません。2回を1回にすれば、トラックの燃料や排ガスを減らすこともできます。あるいは、売れ残った家具を廃棄しなくても済むような方策もみんなで考えて取り組んでいます。ほかにも、社員の健康維持と社会貢献を両立させた活動も行っているそうですね。はい、社員の皆さんに歩数計を村内 村内 つけてもらい、1人1人が歩いた歩数を合算し、その成果に応じて、八王子や相模原の子ども食堂に寄付をしています。寄付はお金ではなく、今必要としている食材をお聞きして、ニーズに合わせて小麦粉やお肉、食用油などの現物を贈っています。まさに社員がたくさん歩くほど寄付が増えるわけで、地域のお客様と協力しながら、「健康」と「貢献」の一石二鳥の活動となっています。て、国連WFP協会の「レッドカップキャンペーン」にも協力しています。これはまた、こうしたローカルな活動に加えSDGsの「飢餓をゼロに」を具現化した目標で、弊社では家具販売の売上げや不要家具の引取り運搬料などの一部を、飢餓や貧困に苦しむ人々に食糧を届ける支援活動に充てています。橘 八王子本店には、店舗ビルの中に美術館も併設されています。家具の小売業で美術館をお持ちの企業はあまり例がないと思いますが、どのような経緯でつくられたのですか。をテーマにした村内美術館は、私の父である現会長が蒐■集してきた19世紀フランス絵画などをたくさんの方に見ていただきたいと考え1982年に開館しました。2013年には展示内容を一新して、世界の有名デザイナーによる椅子や家具も紹介するなど、大規模家具店にふさわしい美術館となりました。こうした施設を持っていることは他店との差別化にも繋がりますし、芸術と文化に貢献している企業姿勢は、本業を後押しする相乗効果をもたらしてくれていると思います。橘 最後に今後の展望をお聞かせください。関東圏ではこれからも首都高速や圏央道、外環道などが整備され、車をお持ちの方には、村内ファニチャーアクセスへのアクセスがいっそう良くなっていくでしょう。だから「家具は村内八王子」という真っ赤な道路看板をこれから増やしていって、それを見たお客様にぜひ立ち寄っていただきたいと考えています。そのためにもゆくゆくは店舗規模をさらに倍増させて、もっと多様な家具の世界へ、たくさんのお客様をご案内したいと考えています。村内 「家具と絵画のコラボレーション」村内 ■■■■■1958年東京都八王子市生まれ。1981年成城大学経済学部卒後、東京トヨペット株式会社入社。1984年株式会社村内家具店(現村内ファニチャーアクセス)入社。同社商品本部長、業革推進本部長、経営管理室長などを歴任し、2001年社長就任。現在、日本最大級の家具店である八王子本店の独自性をさらに打ち出し、お客様の心の中の認知度を上げることに取り組んでいる。村内 健一郎 (むらうち けんいちろう)株式会社 村内ファニチャーアクセス 代表取締役社長SPECIAL

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