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橘 村内 お客様が知らなかった奥深い家具の世界をお見せしたい長く使えるこだわりの家具を厳選、修理サービスも提供「村内がなかったら家具選びに困る」と言われる店舗になる橘 村内 そんな効率の悪いビジネスを一生懸命続けておられる理由は何でしょうか。昔は家具の情報がどこにあったかというと街なかの家具屋さん。そこへ行ってどんな家具があるかを見るしかありませんでした。でも、今はネットで商品情報をいながらにして集めることができ、それらを比較検討して購入できるわけです。そうした中で、例えば日本のお気に入りの家具メーカーを見つけたり、北欧やイタリアの優れたブランド家具を知ったりすると、やっぱり見て触って使い心地を確かめたくなるものですが、それぞれのショールームを探して1軒ずつまわっていくのは至難の業です。それが村内へ来ると国内外の厳選されたブランド家具を、広いスペースで一堂に触れて比べることができます。中には「こんな家具誰が買うの?」と思えるような家具もあったりして、ネットやカタログではわからない、お客様自身も気づいていなかった家具の奥深い世界を探検していただけるわけです。   6があって助かっていたのに、家具選びが大変になったよ。どうしてくれる!」とおっしゃってくれるお客様を増やすこと。それが村内の存在価値であり、私もしも村内がなくなったら、「村内どものような中小企業が生き残っていく道だと思います。なるほど、日本にも海外にもたくさんの家具ブランドがあります。何年何十年も使うものなので、多くの選択肢から見つけたいですからね。は、最新の設備や機械がなくても、手仕事で木を削ればつくれるからです。だから日本中に多くの工房があるんです。一家具のブランドがたくさんあるの人だけで手間と時間をかけてつくっている工房とかもあって、そういう家具は味があって大量生産もできませんから、多店舗展開のチェーン店では絶対に扱えません。今はもう大量生産・大量廃棄の時代ではないですからね。お客様に足を運んでもらって、本当に気に入った家具を選んで長く使っていただく時代なんです。だから、八王子本店には「家具の修理屋さん」というリペア&メンテナンスのコーナーもあって、丁番交換、座面の張り替え、桐ダンスの削り直しなどのサービスも提供しています。良い家具を売りっぱなしにしないというこだわりも、私どもの差別化のポイントだと考えています。橘 今はSDGsが企業の目標になってきていますから、時代の方が村内さんのやり方に追いついてきたという感じですね。そうかもしれません。村内の社員は、行動理念が書かれた「村内の約束」という手帳サイズの冊子を持っていて、そこには私どもが大切にしたいことが3つ書かれています。1つ目は「社会の変化を捉え、つねに時代の半歩先を行くための努力を惜しまない」、2つ目は「遵法精神を重んじ、社会からの信頼を裏切ることのないよう高い倫理観と正義感を持って行動する」、そして3つ目が「地域社会や地球環境へ配慮した企業活動を行う」とあります。まさに今の時代が、私たち村内 大阪府松原市出身、1979年に中企連(現ティグレ)松原事務所に入社後、業務部長や大阪の堺支店長を経て、2015年に取締役就任。2017年からティグレグループ代表として、ダイバーシティ経営を軸に、人材育成と人財活用の組織再編を行い、多様なキャリアプランの育成システムの整備で業績及び雇用を拡大。また、ICT 推進による事業の効率化の達成ならびに生産性の向上に取り組む。橘 悦二 (たちばな えつじ)ティグレグループ代表DIALOGUEDIALOGUE

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