Plusone634
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あえていちばん効率の悪い商売のやり方をスイスの巨大家具専門店に刺激され橘 村内ファニチャーアクセスは今年で創業広くてゆったりとした店舗を展開するに至った経緯をお聞かせください。弊社は、私の祖父と父が八王子市の山の中で製材木工所を設立したのが始まりです。1948年当時、市内の学校には机も椅子もほとんどなく、子供たちは硬い床の上に座って授業を受けていました。そんな姿を見て「裏山の木を使えば、家具がつくれるかもしれない」と考えたのです。その後、家具の仕入れ販売も手がけるようになりましたが、駅から7キロも離れた、周辺人口30人という村落でした(笑)。転機は1962年、父が30代で視察に行ったスイスのメーベル・フィスターという、8日本初のホームセンターを開店階建ての巨大な家具専門店を訪れたこと。自家用車で客が次々と来店するこんな大規模ストアを日本でも開きたいと夢見たのでした。折しも1967年に中央自動車道の八王子インターチェンジが完成する機会に合わせて、父は苦労して金融機関からお金を借りてこの土地を購入。1969年、売場面積3千坪の日本最大の家具販売店・村内ホームセンターをオープンしたのです。橘 日本にはなかった独自の発想で現在の店舗をつくられたわけですね。そういう点村内 では「ファニチャーアクセス」という社名もユニークです。たのも日本で最初だったのですが、その後ほかでも使われ出して、ホームセンター業界みたいなものができてしまいました。そこで、創業40周年を機にCI導入に踏み切り、アメリカのデザイン会社に依頼しました。家具を中心に新しい暮らしの文化をお届けするというこだわりを表現するには、同社から提案された「ファニチャーアクセス」という名称はオリジナリティがあって、他社との差別化、発音のしやすさの点でも優れていると考えました。村内 「ホームセンター」という名前を使っ橘 今や家具販売もチェーンストアやネットショップなどが台頭し、お客様自身が情報を集めて買い求める時代になってきています。そんな中で、お客様にご来店いただき、スタッフが丁寧に接客するスタイルの販売は大変ではないですか。私どもは「新しい暮らしの文化の創造」を経営理念に掲げています。そのためには、世界の一流ブランド家具やインテリア商品を集めて、それをお客様にご満足いただくまで説明してご購入いただくことが必要です。しょう。もちろん、チェーンストアにも商品力はあるでしょうが、それは効率よく大量に販売することを前提にした商品力なんです。家具本来の素晴らしさというのは、多様なデザインや価格があり、材質やファブリックも無数の組み合わせがあるということ。家具から生まれる新しい暮らしの文化を考える時、お客様に多種多様な家具を知っていただいて、その中から最適なものを選んでいただくことがいちばん大切だと考えます。だから、村内はあえて「いちばん効率の悪い商売のやり方」をやっているわけです(笑)。村内 村内の競争力って何かと考えたら、商品力とスタッフの販売力がどこよりも強いということで 5  75周年を迎えたと伺いました。このようなティグレグループ代表株式会社 村内ファニチャーアクセス代表取締役社長SPECIAL DIALOGUE橘 悦二村内 健一郎

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