Plusone633
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大人の社交場であるBARの文化を守り抜くホテルのバーでダンディな大人の嗜みを学ぶしな神戸・三宮の繁華街に建つビル地階の扉を開けると、マスターの川野好臣さんがしつらえた世界観をそこここに感じることができる。まず目に入るのがカウンター越しに飾られた絵。赤地に黒く「臣」の文字が描かれている。名前の一文字を取った作品で、店をオープンする前に飲み友達がプレゼントしてくれたものだという。「独立する時にはこの作品を店の真ん中に置こうと考えていました」。また、こだわりはカウンターの奥行きを平均的なものより30㎝長い90㎝と広く取ったところだ。「例えばカップルで来られたお客さんが2人で話したいときに邪魔にならない距離感を考えた」のだという。大分県の高校を卒業後、人と接する仕事に就きたいと、開業して間もないホテルオークラ神戸の料飲部に就職した。最上階のバーに配属となり、しばらくしてバーテンダーとしてデビューした。休みの日にはお客さんとの会話の中で出てきた土地を訪れながら神戸の土地勘を養った。カウンターに入りたての頃、常連である夫婦に「マティーニを作れるか」と言われ、出した。その男性から帰りがけに「ありがとうな」と言われ、きれいに畳んだ5千円を握らされた。チップと思い喜んでいたところを先輩に呼び止められた。「それは、外でマティーニを飲んで勉強して来い、という意味や」と教えられた。それからというもの、仕事を終えてからあらゆるバーをめぐりカクテルの研究に費やした。半年後そのお客さんに満を持して自ら「マティーニを作らせてください」と言って出したところ「60点やな」と厳しい評価が。その後は早く出勤し、練習にいそしんだという。「バーテンダーとして働きながらダンディな大人の嗜たみを学ぶことができました」とホテル時代を振り返る。店に入るとまず目に入る赤地に「臣」と書かれたアート作品28BAR-ZIN代表 川野 好臣さん東京神戸

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